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糖尿病内科

Diabetes medicine

DIABETES MEDICINE糖尿病

糖尿病とは

糖尿病は高血糖の状態が慢性的に続く病気です。
高血糖が続くと、血管をはじめとする全身の組織に様々な悪影響が及びます。
運動不足になりがちなライフスタイルや食生活の欧米化に伴い、糖尿病の患者数は増加し続けており、糖尿病予備軍も含めると日本国内の患者数は2,000万人以上と言われています。

糖尿病が疑われる推計人数の推移

糖尿病の原因

血糖を下げるホルモンであるインスリンの作用不足が原因です。

インスリン分泌不全 膵臓から分泌されるインスリンが減少する
インスリン抵抗性 肝臓、筋肉、脂肪組織などにおけるインスリンの効きが悪くなる

インスリンとは

膵臓から分泌されるホルモンで、血糖値を下げる作用があります。また血液中のブドウ糖を細胞に取り込んで、脂肪やグリコーゲンに変えることでエネルギーを蓄えます。

糖尿病の代表的な症状

糖尿病の自覚症状には高血糖による症状と、併発した合併症による症状があります。

血糖値が高くなると、体内の血液濃度が濃くなるので、適正な濃度に戻すために水分が欲しくなります。
(つまり、のどが渇き、水分をよく飲むようになるため、多尿になります)

また、脱水状態から皮膚の乾燥も見られます。インスリン分泌量が低下してくると、細胞内への糖取り込みが悪くなり、体重が減少してしまいます。しかし、初期には症状が現れることは少なく、進行すると上記のような症状が現れてきます。

糖尿病簡単セルフチェック

糖尿病はゆっくりと進行するため症状の自覚が難しい疾患です。
下記のシートに糖尿病の代表的な自覚症状をまとめています。一度ご自身の症状と照らし合わせてご確認ください。

①糖尿病の可能性がある主な症状

  • この頃、太ってきた
  • 食べても食べても痩せていく
  • 甘いものが急に欲しくなる
  • とてものどが渇く
  • 排尿の回数が増えて、量も多い
  • 尿のにおいが気になる
  • 尿が出にくく、残尿感がある
  • 全身がだるく、疲れやすい
  • 肌が乾燥し、かゆい
  • 手足がしびれ、ピリピリする
  • 視力が落ちてきた
  • 立ちくらみがする
  • 足がむくむ、重くなる
  • やけどや傷の痛みを感じない

②糖尿病になりやすい方

  • 肥満である
  • 野菜や海草類をあまり食べない
  • 朝食を食べない
  • 食べ過ぎる
  • 飲酒、喫煙習慣がある
  • ドリンク剤をよく飲む
  • 運動不足である
  • おやつを毎日食べる
  • 脂っこい食べ物が好き
  • 40歳以上である
  • ストレスがある
  • 妊娠中に血糖値が高いと言われたことがある
  • 家族や親戚に糖尿病の人がいる
  • 家族や親戚など血縁者に糖尿病の人がいる

上記に一つでも当てはまる場合や、日常生活で気になっていることなどありましたら一度当院にご相談ください。

DIABETES MEDICINE糖尿病の種類と違い

糖尿病の種類

糖尿病は膵臓から分泌されるインスリン量や作用が低下し、血糖値が高くなる病気です。
糖尿病はいくつかの型に分類されており、治療法がそれぞれ異なります。

1型糖尿病

糖尿病全体の約5%が1型糖尿病と言われています。1型糖尿病はインスリンを分泌する膵臓の細胞(膵β細胞)がウイルス感染などをきっかけに破壊される病気です。インスリン分泌不全におちいるため1型糖尿病と診断された場合、インスリン注射により治療することが基本となります。若年者を中心に幅広い年齢で発症し、体型は肥満よりも正常~やせ気味の方が多いことが特徴です。

2型糖尿病

糖尿病全体の90%以上は2型糖尿病です。
2型糖尿病は遺伝的素因のある人が、過食、運動不足、ストレス、不規則な生活などを続けることで、インスリンのはたらきが悪くなり発症します。そのため、1型糖尿病と比べて、肥満傾向の方に発症しやすいという特徴があります。

逆に言えば、遺伝的素因があっても、生活習慣に問題がなければ発症しにくいと言えます。しかし、日本人は民族的にインスリン分泌能が欧米と比べて低い傾向にあり、注意が必要です。
自覚症状が出にくいため、いつ発症したのか分からないまま健康診断や生命保険の加入時に発見されることがよくあります。苦痛がないからと、放っておくと合併症が進んでくるので、必ず治療を受けましょう。

治療は食事療法と運動療法が基本ですが、進行すると内服薬や注射薬(GLP-1受容体作動薬、インスリン)を用いることになります。

その他の特定の機序、疾患によるもの

遺伝子異常

特定の遺伝子異常が原因で発症する糖尿病のことを言います。
特徴は遺伝により若年発症が多い点、1型糖尿病よりは軽症であるという点が挙げられます。

  • 若年発症成人型糖尿病
  • ミトコンドリア遺伝子異常
  • インスリン受容体異常症
  • インスリン遺伝子異常

2次性糖尿病

2次性糖尿病は、他の病気が原因となって起こる糖尿病のことを言います。
つまり、何か基礎疾患があり、その疾患のせいで糖尿病になってしまうタイプです。

そうした疾患には様々なものが知られていますが、内分泌疾患、肝疾患、膵疾患などの他、薬物(ステロイド等)による副作用なども原因になります。

妊娠糖尿病

妊娠中に発見された糖代謝異常を「妊娠糖尿病」と言います。
妊娠中に取り扱う糖代謝異常には、「妊娠糖尿病(GDM)」「妊娠中の明らかな糖尿病」「糖尿病合併妊娠」の3つがあります。

これら妊娠中の糖代謝異常は、次の診断基準により診断します。

妊娠糖尿病(GDM)

75gOGTTにおいて次の基準の1点以上を満たした場合

  • (1)空腹時血糖値≧92mg/dL
  • (2)1時間値≧180mg/dL
  • (3)2時間値≧153mg/dL
妊娠中の明らかな糖尿病(※1)

以下のいずれかを満たした場合

  • (1)空腹時血糖値≧126mg/dL
  • (2)HbA1c値≧6.5%

* 随時血糖値≧200mg/dLあるいは75gOGTTで2時間値≧200 mg/dLの場合は、妊娠中の明らかな糖尿病の存在を念頭に置き、(1)または(2)の基準を満たすかどうか確認する。(※2)

糖尿病合併妊娠
  • 妊娠前にすでに診断されている糖尿病
  • 確実な糖尿病網膜症があるもの

※1 妊娠中の明らかな糖尿病には、妊娠前に見逃されていた糖尿病と、妊娠中の糖代謝の変化の影響を受けた糖代謝異常、および妊娠中に発症した1型糖尿病が含まれる。いずれも分娩後は診断の再確認が必要である。

※2 妊娠中、特に妊娠後期は妊娠による生理的なインスリン抵抗性の増大を反映して糖負荷後血糖値は非妊時よりも高値を示す。そのため、随時血糖値や75gOGTT負荷後血糖値は非妊時の糖尿病診断基準をそのまま当てはめることはできない。これらは妊娠中の基準であり、出産後はあらためて非妊娠時の「糖尿病の診断基準」に基づき再評価することが必要です。

妊娠糖尿病の原因

妊娠時には血糖値を上げるホルモン(インスリン拮抗ホルモン)が胎盤で産生されます。
そのため、妊娠中期以後にインスリンが効きにくくなり、血糖値が上昇しやすくなります。
通常なら、インスリン抵抗性が増大する時期には、代償性にインスリンを分泌して血糖値の調節をします。しかし、妊娠糖尿病は必要なインスリンを分泌することができず、血糖値上昇をきたします。

下記のような場合には、血糖値が上昇しやすいと言われています。

  • 肥満
  • 糖尿病の家族歴を有する
  • 尿糖陽性
  • 先天奇形や巨大児の出産歴がある
  • 流産や早産歴がある
  • 35歳以上

妊娠糖尿病の症状

妊娠中に血糖値が高い場合には、母体だけでなく、胎児にも影響が出る可能性があります。
母体には早産、妊娠高血圧症候群、羊水過多症、尿路感染症が、胎児には巨大児、新生児の低血糖などが起こりやすく、子宮内で胎児が死亡することもあります。

妊娠糖尿病の治療法

治療は食事療法が基本ですが、血糖値が非常に高い場合にはインスリン療法が必要です。
妊娠中に血糖値が高くなった女性は、将来的に糖尿病になりやすい傾向がありますので、出産後も時々血糖値を測定し、高血糖の早期発見・早期治療を心がけます。

Complications of Diabetes糖尿病の合併症

3大合併症

細小血管障害とも言われます。主に細い血管が障害されて症状が起こります。
この合併症は糖尿病でしか起こりませんが、血圧や脂質のコントロールが悪いと、さらに悪化しやすくなります。初期には症状がなく、そのためにも定期的な検査が必要です。

糖尿病性神経障害

合併症の中で比較的早期から出現します。
感覚神経による症状が多く、手足のしびれ、熱感、冷感、チクチクした痛みなどが出現します。
その後、次第に感覚機能が低下し、最終的には何も感じなくなります(怪我や火傷に気づかないなど)。 他に自律神経障害(胃腸の不調、発汗異常、立ちくらみなど)や運動神経障害(筋肉の萎縮、筋力の低下)も現れることがあります。

糖尿病性網膜症

網膜の血管が細くなり、詰まったりして新しい脆弱な血管が出現し、破れて出血します。 初期は自覚症状はありませんが、進行すると失明につながります。また、白内障になることも多いと言われています。

糖尿病性網膜症イメージ

糖尿病性腎症

腎臓の糸球体という部分の毛細血管が障害されることで腎臓の機能が低下します。 進行すると腎不全となり、自分で尿を作ることができなくなり、最終的には透析療法をしないといけなくなります。

初期は血糖コントロールで進行を抑えていきますが、腎不全に至ってしまうと透析導入を阻止することが困難になってきます。(人工透析になる原因の第1位が糖尿病腎症です)

糖尿病性腎症イメージ

大血管障害

一般的に言われる動脈硬化が原因で起こる病気ですが、糖尿病があると発症頻度が高くなります。

脳梗塞

脳の血管が閉塞し、麻痺、構音障害(呂律が回らない)、意識障害など様々な症状を引き起こします。糖尿病の人はそうでない人に比べて脳梗塞のリスクが2~3倍になると言われています。

心筋梗塞

心臓に栄養を運ぶ冠動脈が閉塞することで心筋の栄養不足、酸素不足を招き、心筋が壊死します。糖尿病の人はそうでない人に比べて心筋梗塞のリスクが2~3倍になると言われています。

心筋梗塞イメージ

閉塞性動脈硬化症

下肢の動脈が閉塞して、下肢への血流が低下します。血流が低下することで下肢のしびれ、冷感、だるさ、痛みなどの症状が現れ、最終的に下肢の壊疽につながる可能性があります。

分類

歯周病

高血糖が持続するとからだの抵抗力が低下して、感染症にかかりやすくなります。細菌感染を原因とする歯周病も同様で、発症リスクが高まります。 糖尿病の人は歯周病が悪化しやすく、歯周病があると糖尿病の血糖コントロールが悪化することが分かっており、歯周病は糖尿病と相互に悪い影響を及ぼす関係にあります。
そして、歯周病の治療を行うことで血糖値が改善すると言われています。

歯周病イメージ

認知症

アルツハイマー型認知症および脳血管性認知症ともに糖尿病の人はそうでない人に比べて2~4倍になると言われています。 食後高血糖になることや血糖値が1日の中で大きく変動することが認知症のリスクになります。

しかし、薬物治療により血糖値が下がりすぎる「低血糖」は脳にダメージを与え、重症低血糖の経験のある人はない人に比べて、認知症の発症リスクが約2倍になると言われています。 つまり、高血糖も低血糖も防ぐ必要があります。

認知症イメージ

骨粗鬆症

糖尿病の人は骨粗鬆症になりやすくなります。
インスリンには骨の形成を促進するはたらきがあるので、インスリン分泌量が低下してくると骨密度の低下につながります。

一方、2型糖尿病で体重過多の場合、体重による骨刺激や高血糖に対する代償性インスリン分泌により、骨密度は正常もしくは高値を示すことがあります。

しかし、高血糖が持続することでAGEs(終末糖化産物)が産生され、骨質を低下させます。その結果、骨粗鬆症になりやすくなります。
骨粗鬆症による骨折は「寝たきり」のリスクになります。

Inspection of Diabetes糖尿病の検査

血糖値

血糖コントロールの大切な指標です。空腹時と食後とでは基準値が異なります。

  • 空腹時血糖値     70~110mg/dl未満
  • 食後2時間後血糖値 140mg/dl未満

糖尿病検査は特定健診に含まれているので、医療保険者が40歳以上の人全員に対して実施することになっています。
健康診断は毎年必ず受診するようにしましょう。そして、健康診断で血糖値が高いと診断されたらご相談下さい。

血糖値イメージ

HbA1c

採血時から過去1~2か月の血糖コントロール状態を反映します。

HbA1cイメージ1

HbA1cイメージ2

尿糖

血糖値が170~180mg/dl以上になると尿糖が出ます。

尿蛋白・微量アルブミン

高血糖が持続すると腎臓に障害を受け、尿蛋白が出ます。
尿中微量アルブミン測定は感度が高く、より鋭敏に腎障害を評価できる方法なので、尿中排泄の有無をみることで早期腎症発見に役立ちます。

Treatment of Diabetes糖尿病の治療

糖尿病は早期発見・早期治療、そして治療の継続により合併症を予防、進展させないことが何より大切です。
健診などで糖尿病を指摘された場合など糖尿病の初期治療は、薬物治療をはじめる前に、まず生活習慣の見直しを行います。

食事療法を開始し、運動療法と組み合わせながら血糖値の改善を図かります。 糖尿病の初期状態では、食後の血糖値だけに異常がみられます(食後高血糖)。

この早い時期から食事療法と運動療法を開始し、良好な血糖コントロールを維持することにより、病気の進展を防ぎ、 合併症を起こすことなく、糖尿病でない人とほぼ同様の生活を生涯にわたり営むことが可能になります。

糖尿病は、治療を放置したり、発見が遅れたりして合併症が出現してしまうと生活の質(QOL)の低下につながり、失明したり、脳梗塞や心筋梗塞の発症などをきたし命に関わることになりかねません。

当院では、糖尿病専門医による診察・治療と合わせて、管理栄養士による食事指導を行っています。糖尿病についてお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

1.食事療法

糖尿病の治療の基本は食事療法です。 経口血糖降下剤を飲んでいる人でもインスリン注射をしている人でも、食事療法がきちんと行われていないと効果が現れません。

食事療法は自分の適正カロリーを知り、その範囲で栄養バランスを考えて様々な食品をまんべんなく摂取することが大切です。 食事を抜いたり、まとめ食いしたりせず、朝食、昼食、夕食の1日3回、ゆっくりよく噛んで、腹八分目で食べるように心がけましょう。

また、食物繊維を多く含む食品(野菜、海藻、キノコなど)を摂ると、食後血糖値上昇を抑え、コレステロールの増加も防ぎ、さらに便通を改善することが知られています。

特に食べてはいけない食品があるわけではありませんが、外食、間食、アルコール等は1日に摂取するカロリー量が過剰になりやすいので、注意が必要です。

食品交換表イメージ

摂取する食材を食品交換表のように表1~6および調味料に分け、1単位=80 kcalとして計算し、摂取量を決定します。1日に摂取する単位数は、体型などによって変わってきます。

食品分類

1.主に炭水化物を含む食品(Ⅰ群)

表1

穀物、いも、炭水化物の多い野菜と種実、豆(大豆を除く)が該当します。
炭水化物の多い野菜には「かぼちゃ、とうもろこし、れんこんなど」があります。

表2

果物が該当します。
果物はビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富ですが、血糖値や中性脂肪の増加を招くことがあるので食べ過ぎに注意しましょう。

1日の適量は1日80kcal(1単位)とされています。
(1単位の目安量:みかん中2個、りんご中1/2個、バナナ中1本など)

ドライフルーツや果物の缶詰はビタミン含有量が少なく糖度が高いため、嗜好食品として扱います。

2.主にタンパク質を含む食品(Ⅱ群)

表3

魚介、肉、卵、チーズ、大豆とその製品が該当します。
脂質の含有量によって、1単位の分量の違いが大きいので注意しましょう。

干物、練り製品、佃煮、加工品などは食塩を多く含むので、なるべく控えましょう。

表4

牛乳、乳製品(チーズを除く)が該当します。
カルシウムの供給源として重要ですが、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンも多く含まれています。

3.主に脂質を含む食品(Ⅲ群)

表5

油脂、多脂性食品が該当します。
多脂性食品とはゴマ、ピーナツなどの種実類や脂質を多く含む肉(ベーコン、ばら肉)などのことを言います。

油脂や多脂性食品は少量でもカロリーが高いので摂取量を守りましょう。また、動脈硬化予防のために、なるべく植物油を使いましょう。

4.主にビタミン・ミネラルを含む食品(Ⅳ群)

表6

野菜(炭水化物の多い一部の野菜を除く)、海藻、きのこ、こんにゃくが該当します。
主にビタミン、ミネラル、食物繊維を含みます。野菜は1日に350g以上を朝食、昼食、夕食に分けて食べるようにしましょう。

緑黄色野菜はビタミン、カルシウム、鉄分を多く含むので、毎日120g以上食べるようにしましょう。 漬物は、食塩を多く含んでいるので控えましょう。

5.調味料

表7

みそ、砂糖、みりんなどが該当します。
調味料の表には「エネルギー量を無視できない調味料」が該当します。薄味の習慣をつけ、調味料は控えめに使いましょう。

食事の際に気をつけること

  • 表1(主食)、表3(主菜・たんぱく質の多いおかず)、表6(副菜・野菜料理)を食卓にそろえましょう
  • 味付けは薄味にしましょう。また、塩分過多を回避するため干物、加工品、漬物、汁物類の食べ過ぎには注意してください。
  • また、油の摂り過ぎにも注意しましょう。
  • 外食をする際は御飯を少なめにしてもらい、揚げ物の衣や漬物は残すなどの工夫をしましょう。丼もの、一皿料理ではなく定食などを選び、野菜も不足しないようにしましょう。
  • 飲酒は医師の指示を受けるようにしましょう。
  • 菓子類や嗜好飲料は控えましょう。
  • 飲料は無糖のお茶類を選び、コーヒー、紅茶は砂糖を入れないで飲むようにしましょう。

2.運動療法

食事療法と同様、糖尿病の基本となる治療法です。
運動によって減量や心肺機能改善、筋肉の衰えの予防だけではなく、血糖値やインスリン抵抗性の改善にも効果があることが知られています。

また、心血管障害の危険因子である脂質異常症(高脂血症)や高血圧症の改善、骨粗鬆症の予防効果なども期待できますが、 合併症がある場合や薬剤で治療している場合は運動が制限されることもありますので、 運動の種類や強さ、時間、回数などは指導の下、適正に行うことが必要です。

健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)

厚生労働省は生活習慣病の予防や生活習慣病の重症化予防のために、健康寿命を延ばして生活の質を向上させ、 社会環境の質の向上を目指し、「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」を作成しています。

健康づくりイメージ

出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」

アクティブガイドは「+10(プラステン):今より10分多く体を動かそう」をメッセージとし作成されています。
また、+10(プラステン)を実施することで、「死亡リスク2.8%」「生活習慣病発症3.6%」「がん発症3.2%」「ロコモ・認知症発症8.8%」を低下させることが報告されています。

3.薬物療法

食事療法や運動療法で血糖コントロールがうまくいかない場合やインスリン分泌が枯渇している場合などに対して行われるのが薬物療法です。 糖尿病の薬物療法には、経口血糖降下薬とインスリン注射があります。

1型糖尿病ではインスリン注射をします。
2型糖尿病では食事療法や運動療法で改善されない場合に、経口血糖降下薬、GLP-1受容体作動薬、インスリン注射を使います。

特にインスリン注射は、不足している、もしくはうまく作用していないインスリンを補い、自分の膵臓を休める役割もあります。 したがって、体に優しい治療法です。決して糖尿病がひどくなったから用いるものではありません。

経口血糖降下薬

当院では下記の表にある内服薬を症状や合併症の有無に合わせて選択します。

経口血糖降下薬イメージ

1.ビグアナイド薬

  • 肝臓での糖新生を抑制し、血中へ糖放出を抑制します。
  • インスリン抵抗性を改善し、筋肉内へ糖を取り込みます。
  • 腸管からの糖吸収を抑えます。

2.チアゾリジン薬

  • インスリン抵抗性を改善し、筋肉内へ糖を取り込みます。
  • 肝臓での糖新生を抑制し、血中へ糖放出を抑制します。
  • 肝臓や筋肉にある異所性脂肪蓄積が改善することが報告されています。

3.スルホニル尿素薬(SU薬)

  • 膵臓に直接はたらきかけてインスリンを分泌させます。

4.速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)

  • 膵臓に直接はたらきかけてインスリンを分泌させます。
  • すぐに効きはじめ、作用時間が短いので食後血糖値が高い場合に有効です。

5.DPP-4阻害薬

  • 食事とともに消化管から分泌されるホルモン(インクレチン:GIP、GLP-1)はインスリン分泌を増強させ、血糖値を上げるホルモン(グルカゴン)の分泌を抑制するはたらきがあります。
  • DPP-4阻害薬はインクレチンを分解する酵素(DPP-4)のはたらきを阻害することにより、インクレチン濃度が上昇し、インスリン分泌増強、グルカゴン分泌抑制効果が現れ、血糖値を下げます。

6.αグルコシダーゼ阻害薬

  • 食事で摂取した糖分をゆっくり吸収させるはたらきがあり、血糖の上昇をゆるやかにします。

7.SGLT2阻害薬

  • 腎臓の尿細管でのブドウ糖再吸収を抑制することで、尿中への糖排泄を促進させ、血糖値を下げます。
  • 体重減少効果だけでなく、血圧、尿酸、腎機能に対しても改善効果があると報告されています。

GLP-1受容体作動薬

GLP-1受容体作動薬はインクレチン製剤の一種でインスリンを分泌させる効果があるだけでなく、食物の胃排出遅延、中枢性食欲抑制作用など他の作用もあり、減量効果が期待されている注射薬です。 毎日注射する製剤と1週間に1回注射する製剤があります。

GLP-1受容体作動薬イメージ1

インスリン療法

インスリンを直接補充することにより血糖値を下げる治療方法です。
インスリン製剤は、効果が発現時間や持続時間によって超速効型、速効型、中間型、混合型、持効型といった種類があり、患者さんの状態に合わせて用います。

インスリン療法イメージ1

Prevention and ATTENTION予防と注意点

糖尿病になると普通の生活を送ることはできないと思われてしまいがちですが、血糖コントロールをしっかりと行うことができれば、健康的な日常生活を送ることができます。 血糖コントロールで合併症を予防し、ご自身のからだの異変にすぐに気づくための日常のケアと注意点を下記にまとめています。ご確認ください。

1.自己管理のためのケアと注意点

毎日すること

  • 血糖値を測定し、血糖手帳に記入する。(インスリン注射・GL-1受容体作動薬の方のみ保険適応)
  • 食事計画を守る。
  • 指示通りに薬を内服する。
  • インスリン注射を決められたタイミングで実施する。

受診のたびにすること

  • 血糖手帳を持参する。(インスリン単位数の調整などの判断の助けとなる)
  • HbA1c値を知り、次の受診までの目標を決める。
  • 足に異常がある場合は診てもらう。
  • クリニックで血圧、体重を測定する。

定期的に行うこと

  • 眼科で詳しい目の検査を受ける。
  • 血中脂肪を測定してもらう(脂質検査)。
  • 尿蛋白を検査してもらう(尿検査)。
  • 足を詳しく検査してもらう。

2.からだのケアと注意点

皮膚のケア

糖尿病になると皮膚が敏感になり、切り傷などの怪我が治りにくくなる傾向にあります。皮膚に必要以上の負担をかけないよう、下記のようなことに気をつけましょう。

  • 刺激の少ない石鹸を使い、ぬるめのお風呂に毎日入りましょう。
  • ひっかき傷やあざを作らないように注意しましょう。
  • 日焼けをしないように、紫外線対策をしっかりとしましょう。
  • 切り傷や擦り傷は石鹸と水で洗い、清潔な包帯を巻きましょう。

歯のケア

血糖値が高い方は虫歯や歯周病のリスクが高まります。

  • 毎日歯を磨き、デンタルフロスなどを使って清潔に保ちましょう。
  • 半年に1回は歯科医を受診してください。
  • かかりつけの歯科医に自分が糖尿病だと伝えてください。

足のケア

糖尿病を原因とする血行不良や免疫低下から、足の状態が悪化することがあります。常に足の状態をチェックし、異常があれば医師による診察を受けましょう。

  • 赤くなっていないか、腫れ、うおの目、たこなどがないかチェックしましょう。
  • 足の爪はまっすぐに切り、巻き爪を予防しましょう。
  • 履き心地の良い、ご自身の足に合った靴を選びましょう。

目のケア

糖尿病を原因とする目の病気は自覚症状をあまり強く感じません。下記のような症状を感じた際は、眼科医による診察を受けましょう。また、定期的に詳しい目の検査を受けることも重要です。

  • 物がかすんで見えたり、二重に見えたりする。
  • 視野が狭くなった。
  • 黒い点が見える。
  • 目に圧迫感や痛みがある。
  • 薄暗い時に見えにくくなる。

2.からだのケアと注意点

皮膚のケア

糖尿病になると皮膚が敏感になり、切り傷などの怪我が治りにくくなる傾向にあります。皮膚に必要以上の負担をかけないよう、下記のようなことに気をつけましょう。

  • 刺激の少ない石鹸を使い、ぬるめのお風呂に毎日入りましょう。
  • ひっかき傷やあざを作らないように注意しましょう。
  • 日焼けをしないように、紫外線対策をしっかりとしましょう。
  • 切り傷や擦り傷は石鹸と水で洗い、清潔な包帯を巻きましょう。

歯のケア

血糖値が高い方は虫歯や歯周病のリスクが高まります。

  • 毎日歯を磨き、デンタルフロスなどを使って清潔に保ちましょう。
  • 半年に1回は歯科医を受診してください。
  • 日焼けをしないように、紫外線対策をしっかりとしましょう。
  • かかりつけの歯科医に自分が糖尿病だと伝えてください。

歯のケア

血糖値が高い方は虫歯や歯周病のリスクが高まります。

  • 毎日歯を磨き、デンタルフロスなどを使って清潔に保ちましょう。
  • 半年に1回は歯科医を受診してください。
  • かかりつけの歯科医に自分が糖尿病だと伝えてください。

足のケア

糖尿病を原因とする血行不良や免疫低下から、足の状態が悪化することがあります。常に足の状態をチェックし、異常があれば医師による診察を受けましょう。

  • 赤くなっていないか、腫れ、うおの目、たこなどがないかチェックしましょう。
  • 足の爪はまっすぐに切り、巻き爪を予防しましょう。
  • 履き心地の良い、ご自身の足に合った靴を選びましょう。

目のケア

糖尿病を原因とする目の病気は自覚症状をあまり強く感じません。下記のような症状を感じた際は、眼科医による診察を受けましょう。また、定期的に詳しい目の検査を受けることも重要です。

  • 物がかすんで見えたり、二重に見えたりする。
  • 視野が狭くなった。
  • 黒い点が見える。
  • 目に圧迫感や痛みがある。
  • 薄暗い時に見えにくくなる。

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